フランチャイズ・ビジネスにおけるロイヤリティの設定方法を教えてください。
また、フランチャイズ・ビジネスにも様々な種類があります。
そのため、ロイヤリティの設定方法とフランチャイズ・ビジネスの内容を考慮し、貴社が展開をお考えのフランチャイズ・ビジネスに合致したロイヤリティの設定方法を選択することが重要となります。
目次
ロイヤリティとは
フランチャイズ・ビジネスの展開をお考えの事業者の方の中には、ロイヤリティの内容をどのように設定するか迷う方も多いかと思います。
一概に、フランチャイズ・ビジネスといっても、様々なバリュエーションが存在しておりますので、個々のフランチャイズ・ビジネスに合うロイヤリティの設定方法を検討する必要があります。
ロイヤリティの設定方法にどのような種類があるか
ロイヤリティの設定方法にはいくつかの種類がありますが、大きく分けると以下の4つように分類することができます。
定額方式
定額方式は、本部が、加盟店から、毎月定額のロイヤリティの支払いを受けるロイヤリティの設定方法です。
本部からみますと、毎月定額のロイヤリティを受け取ることができるため、支払いを受ける金額の計算がしやすくなります。他方で、加盟店の売上が大きく伸びた場合でも、その分多くロイヤリティを受け取るということはできません。
売上歩合方式
売上歩合方式は、売上高に、本部が定めた料率を掛けてロイヤリティを設定する方法です。
ロイヤリティの算定に関し、売上高を基準にすることから、後述する売上総利益方式(総売上利益方式)よりも高い金額のロイヤリティが算定されることになります。
売上総利益方式(総売上利益方式)
売上総利益方式(総売上方式)は、売上高から、経費を控除し、算定された利益からロイヤリティを算定する方法です。
純粋粗利方式
純粋粗利方式は、売上高から、売上原価を控除したいわゆる粗利を基準にロイヤリティを設定する方法です。
この純粋粗利方式は、売上歩合方式と売上総利益方式(総売上利益方式)の中間的なロイヤリティの設定方法といえます。
複数のロイヤリティの設定方法の中からどの設定方法を選択するべきか
フランチャイズ・ビジネスと一概にいっても、様々なバリュエーションが存在します。
そのため、機械的にロイヤリティの設定方法を選択するのではなく、フランチャイズ・ビジネスの内容との関係を考え、どのロイヤリティの設定方法が、展開するフランチャイズ・ビジネスに合っているかを比較検討し、ロイヤリティの設定方法を決定する必要性があります。
例えば、加盟店の負担を考え、加盟店の売上高により、ロイヤリティの設定方法を変動させる方法、加盟店の売上高が、一定金額以下の場合には、ロイヤリティの支払いを免除するという方法なども考えられます。
まとめ
フランチャイズ・ビジネスは、地域の違い、業種の違い、規模の違い、ビジネススキームの違い、加盟店の売上高の違いなど、様々なバリュエーションがありますので、紹介したロイヤリティの設定方法の中から、展開を考えているフランチャイズ・ビジネスに合致するロイヤリティの設定方法を検討する必要があります。
また、加盟店が増えてきますと、後からロイヤリティの設定方法を変更することも難しくなってくると考えられますので、フランチャイズ・ビジネスを展開する際には、なんとなくロイヤリティの設定方法を決めるのではなく、将来の展望を見据え、後から変更の必要性が生じないように、ロイヤリティの設定方法を決定する必要があります。
※この記事は、2024年10月10日に作成されました。