アメリカに支店を設立したいのですが、どう進めるべきでしょうか?
様々な機関に問い合わせたのですが、うまく情報を集めることができません。どのような流れで進めるのが良いでしょうか?
具体的な手続きは、基本定款の作成、署名済みの基本定款を手数料とともに提出、会社設立許可証の交付、雇用主証明番号(EIN)の取得といった流れになります。
米国での会社設立は、細かい書式の作成や準備等が求められますので、専門家に相談されることをおすすめします。
州によって異なる制度
米国で会社を設立する場合は、まずは設立する州を決めましょう。米国では会社や税金に関係する法規が州ごとに独自に定められており、原則として事業を行う州で基本定款の登録を行います。
ジェトロによると、2018年時点では米国の新規株式公開企業の8割、フォーチュン500社の6割以上が、デラウェア州の会社法に準拠して設立されているようです。デラウェア州では、法人税率が他の州より低い、会社の設立手続きが容易などのメリットがあります。特に設立する州にこだわる必要がなければ、デラウェア州を候補に検討されてもいいでしょう。
設立する会社の種類
米国で会社を設立する場合、一般的に「C-Corporation」(株式会社)または「LLC」(Limited Liability Corporation: 日本でいう合同会社に相当)のどちらかを選ぶことが一般的です。その他、S-Corporation(小規模法人)という形態もありますが、この場合は株主が米国居住者または永住者であるという制約があるため、日本の法人や個人が設立することはできません。
会社設立の流れ
アメリカでの会社設立は、基本的に以下の流れで行います。
① 会社の基本定款作成
② 基本定款に発起人の署名
③ 署名済みの定款を、所定の登録税・手数料とともに州長官に提出
④ 州当局から会社設立許可証の交付
⑤ 雇用主証明番号(EIN: Employer Identification Number)の取得
⑥ 付属定款の作成
⑦ 創立総会及び第1回取締役会の開催
ジェトロのWebサイトに詳しい手続きが紹介されていますので、こちらを参照されることもおすすめします。
https://www.jetro.go.jp/world/n_america/us/invest_09.html
※この記事は、2024年2月20日に作成されました。